「システィーナ、今この場をもっておまえとの婚約を破棄する!」

 パーティー会場で高らかに上がった声は、数瞬前まで婚約者だった王太子のもの。
 王太子は続けて言う。
 システィーナの妹こそが本物の聖女であり、システィーナは聖女を騙った罪人であると。

 突然婚約者と聖女の肩書きを失ったシスティーナは、国外追放を言い渡されて故郷をも失うこととなった。

 馬車も従者もなく、ただ一人自分を信じてついてきてくれた護衛騎士のダーナンとともに馬に乗って城を出る。
 目指すは西の隣国。

 八日間の旅を経て、国境の門を出た。しかし国外に出てもなお、見届け人たちは後をついてくる。
 魔獣の森を迂回しようと進路を変えた瞬間。ついに彼らは剣を手に、こちらへと向かってきた。

「まずいな、このままじゃ追いつかれる……!」

 多勢に無勢。
 窮地のシスティーナは叫ぶ。

「魔獣の森に入って! 私の考えが正しければ、たぶん大丈夫だから!」

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最終更新日

2022年08月13日 22時34分

掲載日

2022年08月13日 07時23分

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