「おい女。デカい胸してるな。揉ませろよ」

「はい・・・・・・」

「おい、そこの女、お前は尻だ。触ってやるからこっち向けろよ」

「はい・・・・・・」

「はー、つまんな。しょーもない体だぜ。おい、酒だ。そこの店で酒を買ってこい!」

「は、はい!」

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文芸

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雉白書屋

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最終更新日

2023年01月25日 11時00分

掲載日

2023年01月25日 11時00分

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    【顔写真を送って素敵なプレゼントをゲット!】時谷はSNSでその投稿を見つけ、応募した。――ま、どうせ顔が良い奴が選ばれるんだろうがな。時谷は自分の顔に自信があるわけではない。平凡な顔だから別に人に見られ...

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  • 過程 雉白書屋

    久々に老夫婦が営む小料理屋に来た。通い始めた辺りで休業したから心惜しく思っていたのだ。店内は変わらず落ち着いた雰囲気。木のカウンターのこの手触りがまた良いんだ。しかし、リフォームをしてたってわけで...

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    「っ買って来いっつたろーがよぉ!」「チッ、死ねばいいのに・・・・・・」荒れ狂う妻、掃き捨てるように死ねと言う娘。どうしてこんな地獄に陥ってしまったのだろう。結婚当初は・・・・・・なんて回想に入るこ...

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    幽霊の髪は伸びるだろうか?  もし、自分が死んだことに気づいていない幽霊がいたとしてその幽霊の髪の毛は伸びるだろうか?死後のフワフワとした緩慢な脳で疑問も持たず断片的な日常の記憶を辿り、生きていた...

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    どちらが強いか言い争いをしていた北風と太陽。議論が堂々巡りになっていたところにてくてく野原を歩いている旅人が目に付きました。よし、ちょうどいい。あの旅人の上着を脱がしたほうが勝ちとしよう!話はそう...

  • 靴屋と小人 雉白書屋

    あるところに、小さな靴屋を営む老夫婦がいた。お爺さんは腕は良かったのだが職人気質でこれという靴ができるまで商品として売りに出さなかったから貧乏だった。この日、ようやく完成した靴を置き、さあもう一足...

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    タワーマンションの人気、その勢いは止まる事を知らず競い合うように次々と建築されていきます。そして、ついにその高さはとうとう雲を見下ろすほどに。と、こうなるとそのタワーマンションに住む少年はウズウズ...

  • 俺は勇者 雉白書屋

    見張りの目を盗み、前に進む。いちいち相手にしていられない。この後の戦いのために体力を温存しておかなければならないのだ。ゾンビがウロウロしているが無視して構わない。むしろ、こいつらは罠だ。下手に攻撃...

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    【先生、突然のお手紙ごめんなさい。でも頼れるのは先生しかいないんです。家族ももう怪しい。エンリケです。エンリケの仕業です。アイツらはコンセントの中からパラリウム光線を照射し僕の脳を萎縮させ、自分が...

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    穏やかな波、太陽の光で煌めく海原。二人の男女が身を寄せ合い、砂浜を歩いている。「幸せね」「ああ、まったくだ」この相手以外、他に何もいらない。見つめ合う二人の目はそういっていた。もうじき結婚するのだ...

  • 窮屈な場所 雉白書屋

    瞼を開けたにもかかわらず暗闇が目の前にあることにまず疑問を抱いた。今は夜か。このぼんやりとした感じ、俺は眠っていたのか。ではここはベッドの上。・・・・・・違う。妙な閉塞感、天井が近いのだ。しかし、...

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    男は三十過ぎると一気にくると言うが・・・・・・。やっぱり流石にこれはきすぎだろう。俺は自分の腹を見下ろし、はははと笑った。足先はその分厚い脂肪に遮られ見えない。今も昔も訳がわからない。ある日を境に...

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    その試みを人類はパソコンやテレビ、スマホの画面の前で、熱心な者は現地で見守った。そのロケットに内包されているのは千にも及ぶ数の小型のポッド。一つが炊飯器ほどの大きさのその小型のポッドにはこれまた小...

  • おじいさんとピノッキオ 雉白書屋

    ある日、子供が大好きなおじいさんはわが子のように可愛がっているピノッキオと共に街へ繰り出しました。駅近くの人通りが多い広場で立ち止まるとたちまち人が集まってきました。それもそのはず。そのピノッキオ...

  • 大きなカブの 雉白書屋

    とある老夫婦が自分の畑に収穫にやってきました。「まぁ!大きなカブ!おじいさん、抜いてみましょうよ!」今まで誰も見たことがないとてもとても大きなカブ。おばあさんは大興奮。「お、おお」おばあさんはおじ...

  • 神様が出した条件 雉白書屋

    夢を見た。人を殺せば人間に転生できる。真っ白な部屋でこれまた真っ白な髭と髪と服の老人が威厳たっぷりにそう言った。ただそれだけ。目を覚まし、しばらく経った今、それが現実、いや事実だと感覚的にわかった...

  • ゲーム脳!脳! 雉白書屋

    「こら!タカシ!いつまでゲームなんてやってるの!」「はぁ・・・・・・」「ちょっと!溜息で返事するって何!?いい?ゲームはね、脳に悪影響を及ぼすのよ!溶かすの!わかる!?ゲーム脳っていうのよ!この前...

  • 犬の働き 雉白書屋

    朝、目を覚ました男は大きなあくびを一つ。そしてまた目を閉じた。二度寝。これが至福・・・・・・とそばによってきた犬が腕をカプり。散歩に連れて行けの合図だ。しぶしぶ男は早朝の散歩に出向く。帰ると朝ご飯...

  • 若返り装置 雉白書屋

    「ついに完成した・・・・・・」博士はそう呟いた。耳に残る今の自分の発言を目を閉じて噛み締める。思えば長かった。日夜研究に没頭し全てを犠牲にしてきたと言ってもいいがいくら時間をかけても完成さえすれば...

  • 第一発見者はお前 雉白書屋

    「う、嘘だろ・・・・・・」つい、そう声を漏らした俺は慌てて口を押さえた。今の声、向こうの部屋にいるあいつらには聞こえなかったよな?自分がどれだけの声量で呟いたかもう覚えていない。でも仕方ない。足先...

  • 疾走 雉白書屋

    「ああ、クソッ!」終電を目の前で逃した男は走り去る電車の尻に向かってそう悪態をついた。気持ちを切り替え、タクシー乗り場にむかったもののそこには長蛇の列が。どうにか途中でタクシーを拾えないかと注意を...

  • 世界最高のロボットじゃよ 雉白書屋

    「博士!博士!とうとう完成したって本当ですか!?」「おお、助手よ。フフフッ、自宅からこの研究所まで走ってきたのか?そう慌てなくても逃げはしないと言うのに」「はぁはぁ、だって、ついに完成したって!世...

  • 張りつめた車内 雉白書屋

    夜中。男はタクシーに乗ると行き先を告げ、ふぅと息を吐いた。男は静かな夜を味わいたかったのだが走り出してすぐにタクシー運転手が話しかけてきた。「いやぁ、こんな夜中にお客さんを拾えるとはねぇ」「迷惑だ...

  • 透明な棺と少女 雉白書屋

    「・・・・・・わたし・・・・・・わたしはそう、ガラスの棺のようなものの中に入っていたの。動けなかったわ・・・・・・そして、そう、七人。七人の・・・・・・小さい・・・・・・ああ!わたしのことを見てい...

  • ハイジャック 雉白書屋

    そう大きくはない、とある空港。離陸前のその飛行機の中は旅行気分で浮かれる乗客によって和やかな空気が形成されていた。だが、それは機内放送で一変する。『と、当機はハイジャックされました!これは訓練では...

  • 祈りは届く 雉白書屋

    ある日、突如として起きた大地震。人々は為す術なく、その身に受けることしかできなかった。そして数日後、空が荒れ大雨が降り注ぎ、それもまた多くの人間が被害を受けた。次は竜巻、それも言わずもがな。そして...

  • デジャヴ 雉白書屋

    彼氏との初デート。この水族館に来たのは初めてだけど・・・・・・。この感じ、何故かしら・・・・・・。「どうしたの?浮かない顔をして」「ううん、何でもないの」私はそう笑顔を取り繕ったけどどうにも彼とい...

  • 超能力者は荒野を行く 雉白書屋

    秋の終わりが近づいた頃。風が土煙を巻き上げ遠くで鴉が鳴いた。夕暮れ時。町の灯りは弱弱しくどこか心許ない。その黒いコートの男はこの町唯一のバーの前で立ち止まると張り紙をチラッと見て、ドアを開け中に入...

  • 初めに探偵が殺された 雉白書屋

    「人狼ゲームの定石って知ってる?人狼側の。ん?知らない?人狼の正体を暴くことができる占い師をなるべく早めに殺すってことなんだけど」「・・・・・・何が言いたいんだよ?」「いやぁ、言いたいことはわかる...

  • 神は見ている 雉白書屋

    神などいない。そう呟く人間を神は雲の上から見下ろしていた。神はいる。地上の全てを見てきた。生命が誕生し、陸に上がるのを。地上を支配する巨大な生き物、その終わりを。人が人と呼ばれるようになるのを。

  • 私は神だ! 雉白書屋

    「私は神だ!おお、わが子らよ!私の話を聞いているのか!」嘆かわしいことだ・・・・・・。ビルの上で叫ぶあの男の事じゃない。頭のおかしなやつは世の中に一定数いるものだ。そしてそれはただただ不憫に思う。...

  • 便利な道具 雉白書屋

    居酒屋で久々の再会を果たした三人の男。そのうちの一人が神妙な顔をし、声を潜め言った。「・・・・・・なあ、便利な道具が一つ手に入るとしたらどんな物がいい?」

  • 身分相応 雉白書屋

    ・・・・・・さーて、始まったかな?何が起きるのか。ふふん。まあ、そうやすやすと思い通りになる気はないがな。俺はわかっているんだ。ここが小説の中の世界だってな。どうせとんでもないことに巻き込まれ、主...

  • 夢の中の女の子 雉白書屋

    「どうして・・・・・・?どうしてあの子ばかり優しくするの!」「え・・・・・・?」可愛らしい女の子が目に涙を浮かべて女にそう言った。だが女はそれが何のことだかさっぱりわからないといった様子。「あの子...

  • 似た顔の男 雉白書屋

    「やや!あんたは!」夜の公園。ベンチに座る男を見て林田はそう声を上げた。この二人、別に知り合い同士と言うわけではない。しかし、林田はベンチに座る男のことをよく知っていた。「あんた、この前の川の事件...

  • 送りつけられたもの 雉白書屋

    ある日、街中でまるで拳でテーブルを叩いたような振動がした。通行人たちは地震だろうかと反射的に上を見上げガラスが割れ頭の上に落ちてきやしないかと警戒していたところふと気づけば何やら物々しい、宇宙船の...

  • 白線 雉白書屋

    男は夕焼け空を眺めながら帰り道を歩いていた。穏やかな風が悪戯っぽくタバコの煙に触れる。落ち着く。一日の中で一番好きな時間だ。と、男がリラックスしながら角を曲がると道の真ん中に白線が引かれているのを...

  • 最高の料理 雉白書屋

    グルメであり、料理人でもある私の彼は最高の料理を食べたいと息巻いていた。幼い頃からその道を目指していたうえに優秀だった彼はあらゆる国の料理をマスターしそれら、またその組み合わせた料理を私に試食する...

  • ナメクジ 雉白書屋

    その主婦は駅から一歩町に出たとき、愕然とした。足元に薄く、ややキラキラした白い線。それが何か考える必要はなかった。巨大なナメクジが前方を這いずっていたのだ。主婦は悲鳴を上げようとした瞬間、自分の口...

  • 姿なき銃弾 雉白書屋

    とある国の会議室。国の指導者が苦渋に満ちた顔をしているしかし、それはただのポーズ。一国の指導者がそう容易く指示していいはずがないのだ。核兵器の使用なんてことを。しかし、彼は独裁者。もとより逆らえる...

  • にじり寄る未来 雉白書屋

    女は重い足取りでマンションの自動ドアを通りエレベーターの前に立った。そこで頭の中にある雑念、仕事のことを振り払った。本当はもう会社を辞めたいって愚痴を溢したいところだけど仕方ない。仕事を自宅に持ち...

  • 廃病院 雉白書屋

    郊外にある、廃病院にやってきた。理由は好奇心。度胸試し。話のタネ探し。暇つぶし。宝探し。経験を得たい。と言ったところか。中はかなり荒らされていた。

  • おお、白雪姫よ・・・・・・ 雉白書屋

    あれ、シンくん?ああ、起きていたんだ。え?ああ、夢の途中で目が覚めちゃったのか。物音?さあ知らないなぁ。さあ、もう一度おやすみ・・・・・・え?お話が聞きたい?もー、しょうがないねぇ。えーっと本の場...

  • 夫の忘れ形見 雉白書屋

    長年連れ添った夫婦でも知らないことはあるものだ。夫の懐具合。夫は思った以上の遺産を私に残してくれた。『人生、死ぬまで楽しむ』『不変こそ恐れるべきだ』と私に意気揚々と説いていた夫は事故であっさり死ん...

  • ビュッフェ 雉白書屋

    「うぃーす」「ん、ああ、おかえり。どうだった?向こうの女は」「いやー駄目だね。こっちの呼びかけは全く無視」「へえ、お高くとまってるわけだ」「だろう?でもさぞや気品にあふれ、プライドが高いかと思った...

  • フォトタクシス 雉白書屋

    「・・・・・・お集まりのみなさん。いいですか?」ざわざわとする室内。注目が集まってくるのを探偵はその肌で感じていた。「んんう!んっ!失礼・・・・・・犯人は!この中にいるうぅ!!!」咳払いの後、大声...

  • 迎え 雉白書屋

    梅雨時の涼しい夜だった。何かの気配を感じ、私は目を覚ました。すると、ベッドで寝ている私の顔を覗き込むようにぼんやりと黒い靄のようなものがあるではないか。不審者、泥棒、変質者。そう思い、悲鳴を上げよ...

  • 嘘つきクラブ 雉白書屋

    公民館のような雰囲気の建物に入った私はポケットからメモ用紙を取り出した。何度も出し入れしたからシワがついている。ここの地下一階。金曜日の夜、つまり今日が集会の日らしい。階段を下りドアを開けると、椅...

  • そのマッチは売り物ではない 雉白書屋

    その少女は何度振り払っても体に積もる雪と時折吹く風に身を震わせていた。吐く息にかざす指は血にまみれたように真っ赤だ。――もう駄目。少女は指を胸の辺りに持って行き、身を丸めた。その時、ポケットの中で何...

  • 恐怖体験 雉白書屋

    これは、私が昔した恐怖体験なのですが・・・・・・。ある日、私は電柱の横に少女が何もせず、ただ立っているのを目にしました。この近くに子供は住んでいないはず。どうしたのだろうと思い、私は家に入った後も...

  • 発情の時代 雉白書屋

    カラカラカラと地面を駆ける落ち葉を踏みつけ、自動ドアを食い気味に通る。中は水族館のように薄暗く、落ち着いた雰囲気。しかし、目に飛び込んできた光景が私の心拍数を上昇させる。その理由。私にウィンクする...

  • パズル 雉白書屋

    「あ!コウタ!またそれ――」「ちゃんと洗ったよ!」母親の言葉を遮ったコウタは『それ』を箱にしまい、自分の部屋へ向かって走っていった。まったくもう。外で拾ってきたものを家の中に入れないで欲しいのに・・...

  • メッセージ 雉白書屋

    「いい加減にして!早く出てって!出てってよ!」「痛!わかった!わかったよ!クソッ!」ミカは同棲相手のハルキを追い出した後玄関マットの上にしゃがみ込み、静かに涙した。もう限界だった。ハルキから出た数...

  • コックリさん 雉白書屋

    机を囲むように座る三人の少女。その中心を見つめてはお互いの顔を見合い、微笑む。「なんだかドキドキするね!」「じゃあ、やめる?」「冗談でしょ。せっかく準備したのに。さ、二人とも十円玉の上に指を乗っけて」

  • 軋む音 雉白書屋

    風が強い、ある夜。女はベッドの上で溜息を吐いた。眠れない。その原因は――ギィィィィィギィィィィ・・・・・・この軋む音。正体はわかっている。このマンションの隣の部屋の住人が物干し竿につけたままにしてい...

  • 呪いの日本人形 雉白書屋

    梅雨が明け、寝苦しさを感じる夜だった。月の光に照らされ、一つの小さな影が背を伸ばす。その影が向かう先は一軒の安アパート。階段を一つずつ上がっていく。そして、目的の部屋の前で立ち止まった。鍵が開いた...

  • ハッピーエンドアレルギー 雉白書屋

    「この俳優きらーい」 ユカがアイスを片手にそう言ったのをソラはそれが独り言なのかそれとも自分に言ったのか少し考えた。 ちらりとユカがソラのほうを見て、目が合ったのでソラは取り繕うような咳払いを一つ...

  • 巻き戻し 雉白書屋

     ある晩、三人の男がテレビを食い入るように見つめていた。「どうだ?」「あ!」「いたか!?」「今のところ戻して!」「この辺か? どうだ」「・・・・・・あ、気のせいだったわ」「おいー!」

  • 宗教の入り口 雉白書屋

    「お。素振り中か。・・・・・・最近お前、調子いいみたいだな」「へへ、だろ? この前なんかドーン! と一発おみまいしてやったよ」「ああ、見てたよ。いい振りだった」「ふふん、ん? 何か言いたそうだな」...

  • ドアの向こう 雉白書屋

     ベッドの上で目を覚ました男はまず部屋を見渡した。見慣れた部屋。ただし自分の家ではない。ホテルの一室だ。 昨夜の事を思い出そうと記憶を辿るも、上手く行かない。起きたばかりのせいだろうか、いまいち頭...

  • 逆再生 雉白書屋

    「お、おい」「ん?」「あのレーン。あそこで泳いでいる人、あれ、後ろに進んでいないか?」「いや、あの泳ぎ方でそんな事できるはずが・・・・・・おいおいおい!どうなっているんだ!」 始まりは殆ど同時だっ...

  • 職人気質 雉白書屋

    「すごーい! 真西くん、上手ー!」 私はビクッと体を揺らした。次にあの女の口から出て来る言葉が予想できていたからだ。「・・・・・・でも、モデルがあれじゃあねぇ」 クスクス笑う女子たちの声。私は唇を...

  • 正夢 雉白書屋

     夢を見た。起きて夢だと分かった瞬間、安堵の息を吐くほどの恐ろしい夢。悪夢。 駅から出た彼女が夜道を歩く。暗く、人気のない通り。 すると、車の陰から男が飛び出し、彼女の前に。彼女は悲鳴を上げ・・・...

  • タイプライターと猿 雉白書屋

    『猿がタイプライターの鍵盤をランダムでも膨大な時間叩き続ければいつかシェイクスピアの作品を打ち出す』「無限の猿定理」いつの時代も人を惹きつけた有名な話だ。実際には何十匹の不死の猿が宇宙の年齢ほどの...

  • 詐欺にお気を付けください 雉白書屋

    「――詐欺被害。今回の重要キーワードは『アプリの未納料』です。スマートフォンに不慣れなお年寄りを狙いアプリの料金を支払う必要がある等といったメールを送り記載されている電話番号に連絡してきたお年寄りを――」

  • オススメ 雉白書屋

    【現地に到着しましたらタクシー乗り場からこの会社のタクシーに乗り地図のこの道を通っていくように指示してください】「あい、わかった」

  • おかしな時代 雉白書屋

    「まったく、もう仕事なんてやめたい。面白みがない」「ええ、そうでしょうとも。わかりますよ・・・・・・」「はぁ・・・・・・大体ね――」 俺は仕事終わりにバーに立ち寄るのが好きだ。こうして隣の席に居合わ...

  • 俺はエリートエージェント 雉白書屋

     俺はエリートエージェント。自分でそう言うからには根拠がある。俺はあらゆる犯罪組織に潜入し、成果を上げてきた。

  • 信じる力 雉白書屋

     ・・・・・・え、嘘、これって・・・・・・夢? 目を開けた少女がそう思ったのは無理もない。そこは空。ビルを見下ろし、走る車も指でつまめるような大きさ。

  • 異色 雉白書屋

     どうして僕の目はみんなと違うのだろう。お父さんは生まれつきだとか大人になれば、みんなと同じようになる。長い目で見なさいとか言うけどしっくりこないのは僕から目を逸らして言うからだろう。 僕を見るみ...

  • 矯正器具 雉白書屋

    「ようこそ、お集まりの皆さん!さ、長々とした挨拶は省き、さっそくこちらの映像を見てもらいましょう」『・・・・・・僕は感情が薄いんです。無いといっていいかもしれません。お笑い番組。悲しいドキュメンタ...

  • 雉白書屋

    「ゴホッ! ゴホン!」 まただ。男は隣の部屋から聞こえるその咳に舌打ちした。 古いアパート。壁が薄いのは仕方がないが隣の部屋の老人。ちょうど男がウトウトし始めたときに咳をしだす。 顔を合わせ時にそ...

  • 宇宙からの帰還 雉白書屋

     気持ちの良い午後だった。空を見上げれば雲一つない・・・・・・はずだった。「あれは何だ」と誰もが目を細め、次に我が目を疑った。銀色の円盤としか言いようがない。 それがゆっくりと降りてくる。宇宙人の...

  • 裏目の裏 雉白書屋

     夜中、物音がして男はベッドからゆっくり起き上がった。眠っていたわけじゃないから一応、頭はハッキリしている。故に風の音でも気のせいでもないことはわかっていた。しかし、まさかドアを開けて見知らぬ男が...

  • 双子のシンクロ 雉白書屋

     人生順風満帆な男がいた。孤児院出身で頼れる親がいないとあって苦労も多かったがそのおかげからか負けるものかと精神はタフに。仕事も高収入。顔も良く、影があるのが素敵だのなんだので恋人が途切れることは...

  • 押し売り 雉白書屋

    「あ」「ん?」「先生! お久しぶりです!」「お、おお。井口! 井口じゃないか!」「いやーまさかこんな道端で先生に出会うなんて思いませんでしたよ」「ああ、高校卒業以来だからあー、何年だ?」

  • 月額0円 雉白書屋

     格安スマートフォンが販売された。本体価格0円。そしてなんと月額0円なのだ。契約金がべらぼうに高いということもない。だが、当然裏がある。「裏」と言っても堂々とした・・・・・・堂々過ぎるものだが。

  • 風と共に吹き抜けた悲鳴は全てを奪い去り 雉白書屋

    「チッ、チッ。おい、彼女まだなの? チッ」 舌打ち交じりにディレクターがスタッフに訊ねる。スタッフは「まだです」と申し訳なさそうに言う。もう何度もしたやり取り。 今朝は台風が近づいているその影響か...

  • ブレーメンは何処に 雉白書屋

     月が雲に隠れた夜。今が好機と見た家畜たちはその牧場を飛び出した。脱走劇だ。理由は劣悪な環境。粗悪な餌。いけ好かない牧場主。そして自分たちの可能性。ここで終わる自分たちじゃない。都会へ行き一旗あげ...

  • 超人です 雉白書屋

     夜、繁華街。笑い声と怒鳴り声が混じる喧騒の中、その者は現れた。水色と白を基調としたタイツのコスチューム。優しく吹いた風にマントがなびく。 取っ組み合いの喧嘩をしていた二人の男はピタッと動きを止め...

  • 通信 雉白書屋

     ぼんやりとした意識の中、ぼくは手を伸ばした。その先にあるのは電話。さっきから鳴っていてうるさい。目覚まし時計みたいだ。「はい、もしもし・・・・・・」「その声は・・・・・・ケイタくんかい?」「え、...

  • 定期連絡 雉白書屋

     友達といるとき電話かかってくるとちょっとした優越感みたいのがあるよな。俺は友達が多い、こんなに忙しいんだっていう風にな。 西岡の奴にはしょっちゅう電話がかかってきた。アイツはいつも足早に場を離れ...